銀行の後方事務の方は、営業に回ることはありませんが、だからといって仕事が楽だということはありませんね。
銀行の事務が辛くて、辞めたいと思われている方も非常に多いと思いますが、一般企業の事務と、銀行の事務のどちらがきついかと言えば、これは間違いなく銀行の事務です。
一般企業の事務との1番の違いは「お客さまのお金をリアルに扱っていること」
当然のことながら、銀行では1円の間違いも許されませんし、自分一人で完結する処理は、ほぼありません。
処理をした人がきちんと確認することはもちろんのこと、そのあと別の人が再鑑し、ようやく1つの処理が完了するのです。
それでも処理が間違っていた場合の顧客対応には神経を使いますし、支店内で再発防止策を作成して本部に報告しなくてはならないので、更なる時間もかかってきます。
事務方は、ほとんどが女性の職場なので、クレーム対応などは泣きそうなくらい辛いですし、ストレスもかなり溜まるでしょう。
実際、私の周りを見ても、銀行の事務を長年続けられている人は精神的にタフな方が多いように感じます。
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銀行のパートの多くは人間関係が嫌で辞めていく
銀行の事務職として働いているのは、正社員だけではなく、パートさんもかなりの割合を占めており、総合店ともなれば、正社員よりもパートさんの人数の方が多い銀行も珍しくありません。
銀行のパートさんたちも、正社員と同じように日々、絶対にミスを出せないプレッシャーと闘っていますが、実はもっと深刻なのは「人間関係のトラブル」だと言います。
パートや派遣社員の中には、元々銀行員として勤めていて、子育てが一段落したから、パートとして復帰してくる人が大勢いますが、そうすると
「私は元々○○銀行だったから、こういうオペの仕方はしなかったわ」
「私は△△銀行だったけど、この伝票の記入は間違っているんじゃないかしら??」
と、旧行対立の、静かな争いが起こるケースも多々あるのです。
また、一口に銀行にお勤めのパートさんと言っても、
- 銀行のグループ会社に直接雇われている人
- 外部の派遣会社から短期間派遣で来ている人
など、雇用元が異なると、同じ仕事をしていても時給が違う人がいて、これも「不公平よね」と、人間関係の歪みを生む一つの原因となっています。
更に、パートや派遣社員の方の多くは、お子さんが「小学校高学年~中学生又は高校生」の人が多く、子どもを有名私学に通わせる為に、働きに出ている人も少なくありません。
お昼休憩の時に、パートさん同士でそういった子どもの自慢話をしている内に、人間関係に亀裂が入ったり、些細な事からイジメに繋がるケースもあります。
嘘のような話しにも聞こえるかもしれませんが、お昼休憩のトラブルが、仕事中の「無視」に繋がることもあるのです。
実際、銀行のパートを辞めた人に話を聞くと、ほとんどの人が「人間関係のストレスが溜まって辞めることにした」と口を揃えて言います。
仕事内容が細かいことに関するストレスももちろんあると思いますが、こういった人間関係のストレス耐性がある人でないと、銀行のパートは続けられないのが現実なのです。
気楽に働きたいなら銀行よりも一般企業
銀行なので、OJTなどの研修制度はしっかりされていますが、単純作業ではない分、覚えることは無限にあります。
また、法律の変更などに伴って手続きは常に変更されますので、一度覚えれば良い訳ではありませんし、行内のパソコンシステムが更新されると、新しい操作方法を覚えなくてはいけません。
在職10年以上のキャリアを持つ先輩でも、分からないことがあればすぐにマニュアルを確認し、最新の手続きを確かめてから処理をしています。
銀行員である限り、ずっと勉強をし続けなければならないのです。
銀行の事務職は正社員以外にも、パートや派遣社員として働いている方もいますが、そういった非正規雇用の人たちの中には、「私には無理」とすぐに辞められる方も少なくありません。
実際、銀行の事務職を経験された方に言わせると、ほとんどの人が「他の職業の事務の方が楽」だと答えます。
そのくらい、銀行の事務というのはストレスとプレッシャーのかかる仕事なのです。
もちろん、責任のない仕事はありませんが、銀行事務のプレッシャーから解放されたいなら、一般企業の事務職の方がもう少し気楽に仕事が出来るでしょう。
仕事は辛いけど、銀行での仕事は学びも多い
銀行の事務職は大変だと感じることも多いと思いますが、その反面「自身の成長に役立った」と感じている方も沢山います。
辛くても続けられた方は、昇進して役職がつきますし、銀行員から一般企業に転職された方の場合は、仕事が速くて堅実だと高い評価をしてもらえているので、今やっていることがマイナスになることはありません。
むしろ、今後の人生でプラスになることが多いのが、銀行の事務職なのです。
このまま銀行を続けるにしても、転職して違う仕事をするにしても、決めるのはあなた自身です。
あなたにとって最良の選択をしてくださいね。
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