金融業界で働いている人って、給料が高くて割に、ビックリするくらい辞めていく人が多いですよね。
仕事のノルマやクレーム対応など、色んな所からプレッシャーはかかるし、ストレスは溜まるわで、意外に過酷な労働環境です。
私もメガバンクに10年勤めていたんで、銀行を辞めようかどうか悩まれている方のお気持ちは、痛い程よく分かります。
「辞めたい」ではなくて「このままじゃ辞めなきゃヤバイ!」と思えるくらい、仕事がきついですし、入行前に抱いていた、クールでかっこいい銀行員生活とは程遠く、ギャップを感じている行員も多いんじゃないかな?と思います。
銀行を退職されていく人の割合(離職率)や、離職率が高い理由についてご紹介させて頂きます。
スポンサーリンク
メガバンクの離職率について
銀行の中でも、特に離職率が高いのが「メガバンク」だと言われています。
銀行によっては3年以内の離職率が3割、5年以内が約半数と、その時の景気の状態にもよりますが、かなりの人が辞めていかれるのが現状です。
毎年、就職先人気ランキングでいつも上位に入るメガバンクに入行するのは、正直いってかなり難しく、就職氷河期の時の倍率は100倍以上になるとも言われていて、採用されるだけで奇跡にも近いくらい凄いことなのに、それでもすぐに辞めてしまう人が沢山いるというから、本当に驚きですよね。
私の周りにも銀行(メガバンク)で働いている人が何人かいますが、4人入った同期の1人が10ヶ月で辞め、2人が3年経たずに辞めていき、同期で残っているのは自分だけだと言っていました。
これはほんの一例ですが、銀行(メガバンク)の退職率って、他の業界と比べてもちょっと異常ですよね。
その友人はあくまで「仕事は仕事」と、割り切って働いているので続けられていますが、長期間銀行に勤めたいと思っているのであれば、そういった、良い意味で諦めのようなものを持つことも、銀行員として働き続ける為には必要なのかもしれません。
ただ、そう思わないとやっていけないというのも、悲しいことですが。。
銀行の離職率が高い理由は?
一昔前と比べ、最近の銀行の離職率は、決して低いとは言えない数字になってしまっています。
中でも、比較的年齢の若い、20代、30代の銀行員が退職・転職していく原因の1つにあるのがパワハラです。
銀行は、優秀な人材が集まっている職場なので、その分、必ずと言っていいほど同期や先輩、後輩と比較されます。
だから、「あいつはちゃんとノルマをこなしているのに、何でお前はできないの?」と上司から罵声を浴びせられた苦い経験をお持ちの方も、たくさんいらっしゃるんじゃないでしょうか?
それに「ノルマなんだから達成して当たり前だろ」と言わんばかりの態度を出している上司も少なくありませんし、1円でも勘定が合わなければ、支店中を巻き込んでの大騒ぎになり、他の行員たちの前で怒られ「お前は銀行員失格だ!」と言われているような気持ちにもなります。
そういった毎日の積み重ねによって、だんだん心が蝕まれ、苦痛でどうしようもなくなり、辞めていかれる方が多いのです。
銀行の退職理由にノルマが厳しいということが取り上げられることも多いのですが、ミスが許さず、常に緊張を強いられ、神経が擦り減っていくというのも銀行員の離職率が高い理由の一つです。
それに、女性に関して言えば、最近セクハラが原因で辞めていく人も増えています。
あまり公には出てきませんが、飲み会で手を握られたり、仕事が終わってからもLINEでメッセージが来たりと、陰で悩んでいる女性行員は多いんです。
もちろん女性行員も何かしら対策は取っていますが、まだまだ、銀行内でのセクハラは横行しているのが現実なんじゃないでしょうか。
何で銀行に固執するのか?
こういった現状を知ると、ブラック企業と内情は変わらないので、銀行員を辞める人が多いことにもあまり驚かなくなりますよね。
銀行は他の業界より給与高いからまだマシだけど、蓋を開けてみれば、ブラック企業と何ら変わりないし、むしろ、高い年収を貰っている分、銀行員1人1人に対するプレッシャーもハンパないので、この辺だけ見るとブラック企業よりきついかもしれません。
結局、離職率が高く、辞める人間が多い業界というのは、何かしら問題があるということなのです。
もちろん、どんなにきつい仕事でも、続ける事で道が開けてきたり、新たな可能性が見えてくるのもありますが、あなたが「銀行にしがみつく理由は何ですか?」
「辞めたら職が無いから?」
「生活がかかっているから?」
「年収・給料が他と比べて高いから?」
もちろん、どれも生きてく上で大切なことばかりですが、精神的負担がかかり過ぎて、休職・退職せざるをえないところまで追い込まれてしまったら、それこそ本末転倒です。
積み上げるのはとても時間がかかりますが、崩れるのは一瞬です。
私も行員時代の10年間で、何人かそんな人を見てきました。
そうならないように心から願うばかりです。
スポンサーリンク